COLUMN コラム

行政とつながりたい会社が、最初に考えるべきこと

行政とつながりたい会社が、最初に考えるべきこと

 

行政とつながりたい会社が、最初に考えるべきこと
~「何を売るか」より先に、そろえるべき視点があります~

 

「行政とつながりたい」「自治体と仕事ができたら、新しい可能性が広がるかもしれない」――そう考える会社は少なくありません。
実際、補助金、地域活性化、観光、福祉、教育、防災、産業振興など、行政と民間企業が一緒に動けるテーマはたくさんあります。

ただ、その入り口で多くの会社がつまずいてしまうのも事実です。
その理由の一つは、「行政とつながるには、まず何を提案すればいいのか」「何を売り込めばいいのか」と考えてしまうことです。
しかし、本当の意味で行政とつながりたいなら、最初に考えるべきことは、もっと手前にあります。

行政の一番の使命は、「住民の生活を守り、良くすること」
行政にはさまざまな役割がありますが、その根っこにある使命はとてもシンプルです。
それは、国民の生命・財産を守ること、そして市民・住民の福祉や生活をより良くしていくことです。

道路、福祉、教育、防災、医療、子育て、産業支援、地域交通――行政が扱うテーマは幅広いですが、最終的にはすべて「住民の暮らし」に戻っていきます。
つまり行政とつながるためには、まず相手の仕事を「制度」や「役所の都合」として見るのではなく、住民の生活を守るための仕事として理解することが大切です。

同じ目線に立つには、地域の課題を一緒に見ること
行政と民間企業は立場が違います。
行政は制度や公平性を背負い、民間企業は経営や市場の現実を背負っています。
しかし、それでも一緒に仕事ができるのは、「地域の困りごとを解決したい」という目線で重なれるからです。

そのため、行政とつながりたい会社が最初に持つべき視点は、
「うちの商品は何か」ではなく、
「この地域では、いま住民が何に困っているのか」
「行政は、どんな課題に向き合っているのか」
を一緒に考える姿勢です。

たとえば、
・高齢化が進み、移動手段に困っている人が増えている
・子育て世代が地域に定着しづらい
・観光資源はあるのに、十分に活かしきれていない
・地元企業の人手不足が深刻になっている
・買い物弱者や交通弱者が増えている
といったことは、単なる行政課題ではなく、そこに暮らす住民の現実です。

行政と同じ目線に立つというのは、そうした住民の困りごとを「他人事」にしないことです。
まずは、その地域の現実を知ろうとすること。そこがスタートになります。

「何を売るか」より先に、「何に役立てるか」を考える
民間企業としては、どうしても自社の商品・サービス・技術の話から入りたくなります。
もちろんそれ自体は悪いことではありません。
ただ、行政との関係づくりでは、その順番がとても大事です。

行政が聞きたいのは、「御社は何を売っていますか」だけではありません。
それよりも、「その技術やサービスは、地域のどんな課題に役立つのですか」ということを知りたいのです。

つまり、自社の強みをそのまま説明するだけでは足りません。
その強みを、地域住民の課題や行政の政策課題に引き寄せて語れるかどうか。
ここが、行政とつながる会社と、そうでない会社の分かれ道になります。

最初は「give」の気持ちを持つこと
行政とつながるうえで、とても大切なのが「まずはgiveする」という感覚です。
ここで言うgiveとは、物をあげるとか、無償で何でもやるという意味ではありません。
そうではなく、民間の立場だから見えている情報や気づき、アイデア、技術の可能性を、まず相手に渡してみるということです。

行政は、民間企業の経営感覚、市場の動き、顧客ニーズ、現場で起きている変化を、十分にはつかみきれていないことがあります。
だからこそ、企業側から「現場ではこういう変化が起きています」「こういう困りごとが増えています」「こんな技術なら役立つかもしれません」と伝えること自体が、大きな価値になります。

この段階で大切なのは、「すぐに受注につなげよう」と焦らないことです。
まずは、相手にとって有益な情報を提供する。
行政が地域のことを考える材料を増やす。
その姿勢が、「この会社は売り込みたいだけではなく、ちゃんと地域のことを考えている」と伝わります。

情報のgiveが、信頼の入口になる
行政との関係は、最初から大きな事業提案で始まるとは限りません。
むしろ、最初は小さな情報交換から始まることの方が多いです。

たとえば、
・業界の現状について話す
・現場で見えている課題を共有する
・新しいサービスや技術の可能性を伝える
・地域住民の反応やニーズを伝える
こうしたやり取りが、行政側にとって非常にありがたいことがあります。

なぜなら、行政は住民のために政策を考えたい一方で、現場のリアルな情報には限界があるからです。
そこを補える民間企業は、単なる営業先としてではなく、地域を一緒に考える相手として見てもらえる可能性が高くなります。

行政とつながる会社は、相手の使命を理解している
行政とつながるのが上手い会社は、何か特別な話術を持っているわけではありません。
むしろ、行政の使命を理解し、そのうえで相手に合わせた会話ができる会社です。

「住民の生活をより良くするには何が必要か」
「行政が今、どういう課題に向き合っているのか」
「民間として、どんな気づきや手段を提供できるのか」
こうした視点で話ができる会社は、自然と行政との距離が縮まっていきます。

逆に、自社の商品説明や受注意欲ばかりが前に出ると、どうしても「売り込みたい会社」として見られやすくなります。
行政とつながる第一歩は、営業力よりも、相手の使命への理解にあると言ってもいいかもしれません。

「提案」より先に、「理解」と「give」から始める
行政とつながりたい会社が最初に考えるべきことは、立派な提案書を作ることではありません。
まずはその地域の住民課題を知ること。行政の使命を理解すること。
そして、自社の立場から見えている情報や気づきを、まず相手に渡してみることです。

行政は、住民のために動いています。
だからこそ、その視点に寄り添える会社、同じ方向を見て話ができる会社、そしてまずgiveできる会社が、結果としてつながっていきます。

「何を売るか」ではなく、「何を一緒に良くしていけるか」。
その発想の転換こそが、行政との関係づくりの最初の一歩になるのです。

 

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