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行政との距離は、思っているよりずっと近い

行政との距離は、思っているよりずっと近い

 

行政との距離は、思っているよりずっと近い
~「役所は遠い世界」と感じている会社ほど知ってほしい話~

 

「行政の仕事」と聞くと、どこか自分たちとは別の世界の話のように感じる方は少なくありません。
「役所は堅い」「公務員はとっつきにくい」「行政案件は大企業や一部の専門会社だけのもの」――そんなイメージを持っている事業者の方も多いと思います。
けれど実際には、行政との距離は、思っているよりずっと近いものです。

補助金、地域イベント、観光施策、福祉サービス、教育関連事業、地域産業振興、企業連携事業など、民間企業が行政と関わる場面は数多くあります。
しかもそれは、大企業だけの話ではありません。地域で日々まじめに仕事をしている中小企業や小規模事業者にも、十分に接点が生まれる可能性があります。

行政職員も、もともとは「普通の人たち」です
行政職員というと、まじめで堅くて、どこか特別な人たちのように見えるかもしれません。
でも実際には、当然ながら彼らも大学時代は友人と遊び、失敗もし、普通にバカをやってきた人たちです。
特別な人間だから行政の仕事をしているのではなく、たまたま今、公務という立場にいるだけです。

ただし、役所に入った瞬間から、公務員としてのルール、法令、説明責任、服務規程、公平性といったものに強く縛られるようになります。
そのため、民間から見ると急に「堅い」「冷たい」「壁がある」と感じられることがあります。
でもそれは、人間的に距離があるのではなく、立場上そう振る舞わざるを得ない面が大きいのです。

行政は、民間企業のことを意外と知らない
ここは、多くの事業者が見落としがちなポイントです。
行政は地域の課題を解決するために、産業振興や雇用対策、観光政策、福祉政策など、さまざまな施策を考えます。
けれど、その施策を考える行政職員自身が、民間企業の現場や経営の実態、市場の動き、顧客ニーズの変化まで深く分かっているとは限りません。

むしろ、そこが十分に見えていないことも多くあります。
行政の仕事は幅広く、人事異動も多いため、ある日突然、商工振興や観光、福祉、教育など、これまで深く関わっていなかった分野を担当することもあります。
そうなると、企業経営のリアル、売上構造、人手不足の現場感、市場の変化、消費者の感覚などについて、行政側は「知りたいけれど、よく分からない」という状態に置かれることも少なくありません。

分からないままでは、政策はつくれない
行政は最終的に、地域課題に対して何らかの政策や事業を組み立てていかなければなりません。
しかし、地域の産業や企業の現場が見えていなければ、本当に役立つ政策はつくれません。
たとえば、補助金を作るにも、どんな投資が実際に必要なのか、どこにボトルネックがあるのか、企業は何に困っているのかが分からなければ、現場とかけ離れた制度になってしまいます。

つまり行政にとって、民間企業から得られる現場の情報や市場感覚は、実はとても重要なのです。
行政が企業とつながりたい理由は、単に発注先を探しているからではありません。
地域の現実を知り、政策をより現実に近づけるために、民間の声を必要としているという面も大きいのです。

民間企業は「教える側」にもなれる
ここで大事なのは、民間企業が行政に対して「仕事をください」と言うだけの存在ではないということです。
むしろ、地域の現場で起きていること、消費者の変化、業界の課題、人材不足の実情、新しいサービスの可能性などを伝えられる存在でもあります。

行政にとって、そうした情報は非常に価値があります。
現場で何が起きているかを知っているのは、政策担当者より、実際に事業をしている民間企業だからです。
だからこそ、行政との距離が近い会社は、単に営業が上手いのではなく、地域の実情を伝えられる会社であることが多いのです。

最初の接点は、小さな対話で十分です
「行政と関わる」と聞くと、大きな提案や立派な資料が必要だと思うかもしれません。
でも実際の最初の接点は、そこまで大げさなものではありません。

たとえば、
・行政の説明会や意見交換会に参加する
・地域課題について話をしてみる
・業界の現場感を少し共有する
・「こういう困りごとが増えている」と伝える
といった、小さな対話から十分に始まります。

行政にとっても、いきなり「何か売り込まれる」より、現場のリアルな情報や地域で起きている変化を聞ける方がありがたいことも多いのです。
その意味で、行政との関係は、一方的な営業というより、地域について一緒に考えるところから始まると言った方が近いかもしれません。

「役所は遠い」という思い込みが、一番の壁になる
行政との距離を遠くしている最大の理由は、制度そのものよりも、「どうせ自分たちには関係ない」という思い込みかもしれません。
もちろん、行政には独特のルールも、言葉も、スケジュールもあります。
しかし、それを知っていけば、決して手の届かない世界ではありません。

むしろ、行政は民間企業のことをもっと知りたいと思っている。
地域の現場を知る人と話したいと思っている。
そして、その情報が政策や事業づくりのヒントになることも多い。
そう考えると、行政との距離は、最初から遠かったのではなく、互いのことをまだよく知らなかっただけとも言えます。

距離を縮めるのは、特別なスキルではなく「理解しようとする姿勢」
行政との関係づくりに必要なのは、特別な肩書きでも、豪華な実績でもありません。
まずは相手の立場を理解しようとすること。
地域課題に関心を持つこと。
そして、自分たちが知っている現場のことを丁寧に伝えていくこと。
その積み重ねが、行政との距離を少しずつ縮めていきます。

「行政は遠い」「役所は別世界」――そう思っている会社ほど、実は最初の一歩を踏み出す価値があります。
なぜなら、その先には、これまで見えていなかった地域とのつながり方や、新しい仕事の可能性が広がっているかもしれないからです。

行政との距離は、知れば知るほど近づいていく
行政との距離は、最初から近いわけではないかもしれません。
でも、それは「近づけない距離」ではなく、「知ることで近づいていける距離」です。
そしてその入り口には、民間企業だからこそ伝えられる情報や、現場の視点があります。

行政との距離は、思っているよりずっと近い。
そう気づくことが、官民連携の最初の一歩になるのかもしれません。

 

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