COLUMN コラム

3.当社コンサルタントに聞く! 藤橋誠 編

3.当社コンサルタントに聞く! 藤橋誠 編

“まち映画”がつなぐ、地域・人・行政のストーリーとは?

聞き手:OnenessLink株式会社 代表取締役 砂川章雄

🗣 砂川:
藤橋さん、今日はありがとうございます。さっそくですが、これまでのご経歴と、行政や地域との関わりについて、簡単にご紹介いただけますか?

🧑 藤橋:
よろしくお願いします!
大学を卒業後、映像制作会社に入社しました。その後、群馬県の学習塾の講師兼映像教材制作担当者として転職し、仕事の傍らで自主製作映画を制作しておりました。とあるきっかけで地域と一緒に映画をつくる「まち映画」の取り組みが始まり、気づけばその世界にどっぷりと浸かっていったんです。

🗣 砂川:
地域と一緒に映画をつくるって、どういう流れだったんですか?

🧑 藤橋:
ある日、青年会議所主催で「地域で映画をつくる」という企画があり、それに監督と脚本制作担当として応募し、採用されたのがきっかけでした。
これまではプロの方と一緒に映像制作を行っていたので、キャストもスタッフも未経験の方々と一緒にゼロから映画をつくる体験は想像以上に大変でしたが、でもそれ以上に面白かった。その作品制作がきっかけとなり、群馬県内の市町村から「うちでもやってくれないか」と声がかかり、そこから広がっていきました。

🗣 砂川:
“まち映画”という活動の魅力は、どこにありますか?

🧑 藤橋:
まず、地域の方々自身が映画づくりの主役になるところですね。市民や行政職員、商工会の方など、みんなで脚本を考え、演技をし、撮影をして…。そういうプロセスそのものが地域づくりに繋がっていく。
映画って、単なるアウトプットじゃなくて、地域を巻き込む「共創の場」になるんです。

🗣 砂川:
行政との連携は、どのように進めているんですか?

🧑 藤橋:
まち映画の場合は、まず地元の方から声がかかり、そこから行政や教育委員会と連携していきます。「やりたい」という市民の熱意から始まるケースが多いですね。その中で補助金の提案をしたり、行政との調整をしたりしながら、一緒に形にしていきます。

🗣 砂川:
映画を制作したあと、その活用方法はどうしているんですか?

🧑 藤橋:
毎回、活用方法は課題になるのですが…できるだけ地元の映画館やシネコンにお願いして、1〜2週間でも上映してもらえるようにしています。
それとは別に、DVD化して図書館や学校に寄贈し、社会教育や地域教材として活用されることも多いですね。
映画が“記録”にも“つながり”にもなる、そんな位置づけで取り組んでいます。

🗣 砂川:
行政とのやりとりで、大事にしていることはありますか?

🧑 藤橋:
3つあります。
まず1つ目は、「課題解決型の提案」になっているか。
2つ目は、「予算検討のタイミングを逃さないこと」。
そして3つ目は、「持続可能性があるかどうか」。
単発で終わらせるのではなく、地域に根づいて続いていくものにしたいという想いがあります。

🗣 砂川:
すごく共感します。今、まさにどんなプロジェクトを進めていらっしゃいますか?

🧑 藤橋:
群馬県伊勢崎市にある「華蔵寺公園」のリニューアルに合わせたプロモーション映像の企画制作を担当しています。今は撮影準備中で、代理店さんと一緒にプロポーザルで採択を受けて進めているところです。こういう行政と連携した“場づくりの映像”にも、引き続き力を入れていきたいと思っています。

🗣 砂川:
OnenessLinkとのコラボでも、なにか一緒にできそうですね。

🧑 藤橋:
はい、地域と人をつなぐ“物語”を映像で描くという意味では、まさにOnenessLinkさんとの親和性は高いと感じています。
行政と民間、市民、それぞれの想いや記録をつなぐハブのような役割を果たしていけたらうれしいです。

 

まち映画監督 藤橋誠

地域と“共につくる”物語が、まちを動かす。

藤橋誠は、プロの映像クリエイターでありながら、市民と共に映画をつくる“まち映画”という独自のスタイルで、地域や行政との共創をリードしてきた。

さいたま市出身。早稲田大学商学部卒業後、映像制作会社でキャリアをスタート。その後、群馬県の学習塾や専門学校にて教鞭をとりながら様々な映像制作に従事。教育と映像制作を両立する異色のキャリアを積んできた。
あるとき青年会議所の企画で「地域と一緒に映画をつくる」という取り組みに参加したことを機に、“プロではない人々と映画をつくる”という新しい映像の可能性に目覚める。
地域住民、行政職員、商工会や教育委員会など多様な人々と協働しながら、これまで20年で30本以上の“まち映画”を手がけてきた。
作品はすべて、脚本・撮影・編集に至るまで住民とともに行い、上映後はDVD化して地域教材や記録映像としても活用。

映像がつなぐ“地域の記憶”と“人の関係性”を大切にしている。
2015年、合同会社エフブリッジを設立。CM・企業紹介・プロモーション動画などの商業映像から、地域活性・教育向け映像まで、幅広く企画・制作を行う。

現在は、尚美学園大学芸術情報学部 情報表現学科 准教授として、映像制作の教育にも注力。理論と実践の両輪で「まちと人をつなぐ映像表現」の可能性を育んでいる。

行政との協働における信条は、3つの原則:
① 提案が“地域の課題解決”に直結していること
② 予算や検討スケジュールに適したタイミングで動くこと
③ 一過性ではなく、“持続可能な仕組み”として機能すること

この3つを軸に、プロモーションや観光施策、教育事業など、地域の実情に即した映像プロジェクトを数多く企画。最近では、群馬県伊勢崎市の「華蔵寺公園」リニューアルに伴うプロモーション映像も手がけている。

市民、行政、地域の未来をつなぐ“まち映画の力”を、もっと多くの現場へ――。
映像を通じて、まちの魅力と人の想いを翻訳し続ける。


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官民連携のエキスパート集団・ Oneness Link株式会社(代表取締役:砂川章雄) では、企業と行政をつなぐ専門的なサポートを提供致します。



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