東京報道新聞「行政が面白くなる!まちと未来を考えるシリーズ」Vol.5
地域課題をビジネスに変える。
― CSV視点の社会的事業とは ―
Oneness Linkが連載を担当する「行政が面白くなる!まちと未来を考えるシリーズ」
第5回記事が掲載されました📰✨
今回のテーマは、「地域課題をビジネスに変える。CSV視点の社会的事業とは」。
地域のために何かしたい――その思いは大切ですが、いま求められているのは「善意」や「一時的支援」だけではありません。
人口減少、少子高齢化、産業の衰退、担い手不足、地域コミュニティの弱体化。
こうした複雑な地域課題に向き合いながら、社会的価値と経済的価値を両立する事業をどうつくるかが問われています。
✅ポイント①:CSRからCSVへ ― “良いこと”を事業の中心に置く
これまで企業の社会的取り組みの中心にあったのは、CSR(企業の社会的責任)という考え方でした。
一方で近年注目されているのが、CSV(Creating Shared Value)という考え方です。
CSVは、社会課題の解決を企業活動の中核に据え、社会的価値と経済的価値を同時に創出するという発想です。
🗣 現場感のポイント
大切なのは、「社会に良いことをした“結果”として利益が出る」のではなく、
社会課題が存在するからこそ、新たなビジネスが生まれるという発想の転換です。
行政や地域が本当に求めているのは、“良いことをしてくれる企業”ではなく、課題と向き合い、試行錯誤を重ねながら共に走り続けられる企業です。
✅ポイント②:地域課題は、すでに全国で“事業”として形になり始めている
記事では、CSVの文脈で地域課題とビジネスを結びつけた具体例として、全国の先進事例が紹介されています。
📍徳島県神山町 ― 過疎地から創造的拠点へ
若者が地域に残らないという課題に対し、高速通信インフラの整備、空き家活用、クリエイターが関わる仕組みづくりを進め、
IT企業のサテライトオフィス集積や雇用創出につなげています。
📍北海道下川町 ― 森林資源を核にした循環型経済
森林資源を「守る」だけでなく「使い、回す」仕組みをつくり、
木質バイオマスや地元材利用、森林管理と雇用創出を一体で進めることで、地域内経済循環を実現しています。
📍長野県飯田市 ― 人材育成と産業を結ぶ
若者流出という課題に対し、地元企業・大学・金融機関と連携し、
インターンシップや実践型プロジェクトを通じて「地域で働くことがキャリアになる」構造づくりを進めています。
📍熊本県天草市 ― 生活課題を起点にした交通再編
高齢化と地理的条件による移動課題に対し、オンデマンド交通とICTを活用した運行モデルを構築。
行政サービスでありながら、民間事業としての持続性も視野に入れた取り組みが進められています。
💬 ひとこと
これらに共通しているのは、単なる補助金頼みではなく、地域課題を起点に持続可能な事業モデルを構築していることです。
「場所が制約」ではなく、「課題の翻訳次第で価値になる」ことを示す好例と言えます。
✅ポイント③:地域課題解決型ビジネスを進める3つのポイント
記事では、地域課題解決型ビジネスを進めるためのポイントとして、次の3点が整理されています。
① 地域課題を「自分ごと」として捉える
行政計画や統計資料を読むだけでは、ビジネスにはつながりません。
「なぜその課題が生まれているのか」「日常生活の中でどう現れているのか」「自分や家族がその地域で暮らすとしたら何に困るのか」
そうした視点で地域を見渡すことが、課題を“自分ごと”に変える第一歩になります。
② 単独解決という幻想を捨てる
地域課題は複雑で多面的です。企業、自治体、NPO、学校、金融機関、地域住民など、
それぞれが役割を分担し強みを持ち寄ることで、初めて現実的な解決策が見えてきます。
重要なのは、「誰が主役か」ではなく、協働・共創を前提にどう組み立てるかという視点です。
③ DXは目的ではなく、翻訳装置である
DXは地域課題解決の“目的”ではなく、“手段”です。
データ活用やオンライン化により、少量・分散型のニーズにも対応できるようになり、これまで成立しなかった取り組みに可能性が広がっています。
地域課題を事業に変えるうえで、DXをどう“翻訳装置”として使うかが重要になります。
🔎 地域課題は「未来の市場」
地方創生を支える制度は、交付金だけではありません。
企業版ふるさと納税や、居住地に縛られない新しい地域との関わり方を示す制度など、地域課題解決型ビジネスを後押しする仕組みは広がっています。
地域課題は、悲観すべき負債ではなく、
まだ十分に開拓されていない未来の市場です。
制度はあくまで“道具”であり、主役は事業そのものです。
制度をうまく活用しながら、社会的意義と経済性を両立させる事業こそが、地域を支え、日本経済を底から支える力になります。
「地域課題をビジネスに変える」。それは特別な挑戦ではなく、これからの時代における企業の基本姿勢なのかもしれません。
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📅連載は東京報道新聞にて月1回・全12回で掲載予定です。
🖋取材・執筆:岩根 央(Oneness Link)
監修:砂川 章雄(Oneness Link代表)
行政ナビ
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